武神館手塚道場


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シニアの方へ

 当道場では、武神館に入門するまで武道経験のなかったという、いぶし銀の方々が数人いて、飄々と稽古されています。武道経験のない方は、言い換えれば他の武道で身に着けた癖や先入観がないため上達が早いように感じます。また、年齢の高い方は人生経験も豊富なわけで、その分、自分の感情や日々のスケジュールなど、武道の上達に実は大切な周辺条件のコントロールが抜群に上手のようにお見受けします。
 ときどき、「現在○歳です。武道未経験です。入門しても稽古できるでしょうか。」というお問い合わせをシニアの世代の方々からいただくことがあります。当道場のシニア世代を見ている限り、年齢は関係なく、やる気次第、と答えられます。最初から全部通しで参加できなくても、休み休みでも、毎週稽古を続けていけば皆、同じように上達していっているからです。
 手塚道場長の師である初見良昭先生は現在92歳で、88歳まで指導を続けていました。初見先生の強さは「年齢の割に強い」のではなく、毎年毎年現在進行形で年齢を重ねるごとに強くなり続けていらして、海外から習いに来る屈強な軍人たちも含めて弟子たちは、必死に初見先生の強さをいまだに追いかけて努力しているという状況です。60歳でご入門なさっても、まだ初見先生がご指導をしていらした年齢まで20年以上あります。年齢だけを理由にこの武道を習ってみないのは、もったいない気がいたします。
 スポーツと違って、正しい稽古をして正しいからだの使い方を学んでいけば年齢を重ねるごとに強くなっていけるのが、古武道のひとつの魅力だと思います。
 手塚先生の話の受け売りですが、誰かと自分を比べているのではなく、昨日の自分より少しでも強くなっていれば、その積み重ねはいずれ、数年前の自分にはなかった革命的な差を生み出すのではないかと思っています。まだ年齢が若い管理人の私でも、何もしなかったら、よくて現状維持で悪ければどんどん筋力も体力も思考もおとろえていってしまいます。
 手塚道場においては年齢うんぬんで何か周囲の対応が変わるということはなく、皆お互いに武道好きの同士として接しています。お話も楽しい、人生の先輩たちですから。
 余談ですが、鎧兜を身に着けて動いてみるという稽古を行ったことがありましたが(先生の持ち物をお借りしました)、年齢層が上の方々は、若造には絶対に出せない物凄い魅力を放っていました。古武術は、年齢が上の方々によく似合うと思います。   

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